今月の逸品

現在展示中の今月の逸品

Youはどうして集落へ?

手前、生まれは稲城の大丸、

国の安寧に尽くすため、

伽藍の一宇と成らんと志を立てましたが、

終には民の暮らしを支えておりました。

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宇瓦(軒平瓦)

奈良時代(約1,300年前)

武蔵台遺跡(府中市武蔵台二丁目)

古代の武蔵台遺跡では、国分寺崖線から眼下に武蔵国分寺を望む集落が営まれていた。瓦頭に三重弧文が施されたこの軒平瓦は、武蔵国分寺の創建(750年代末~760年代初頭頃に落慶)に伴うものと考えられている。しかし実際に出土したのは、集落の中で検出された百年以上も後の廃絶住居内であった。壊されたカマドの傍らにあったことから、構築材(芯材)に転用されていたものと推定される。何故このような場所から?補修もしくは火災などで廃材となった瓦を再利用したのか、それとも余りの瓦を転用したものか。この謎が解き明かされた時、この集落と国分寺の関係も明らかになるに違いない。

次回の更新予定
次回の更新は11月下旬頃を予定しています。